特定社会保険労務士について   

ただ今構築中:個別紛争関係の項目を増やし、充実をはかる予定です。

 特定社会保険労務士とは司法制度改革の流れで導入された労働トラブルのADR代理権を持つ社会保険労務士のことで
す。
 特定社会保険労務士制度が作られた大きな理由は、 残業代の不払い、給与の不支給や年次有給休暇がもらえない
等、労働関係トラブル(個別労働紛争)の解決の専門家として、一定の社会保険労務士に担うために設けられました。
 そのため、特定社会保険労務士になるためには、特別研修の修了と紛争解決手続代理業務試験に合格しなければなり
ません。
 特別研修は、集中講義(憲法、民法、労働法、個別紛争に関する専門的知識等)が30時間、グループ研修が18時間、ゼミ
ナールが15時間あり、あっせん書、答弁書等の起案の作成に関する実技等もあり、個別労働紛争に関する司法研修です。
 紛争解決手続代理業務試験は、事例問題について出題され、紛争の当事者の両方の立場に立った回答が求められま
す。また、特定社会保険労務士としての職業倫理についての問題も出題されるのも、特徴的で、これが100点満点中30点
の配点を占め、10点が足きりとされています。ちなみに私はこの倫理問題で30点を獲得しました。 一般的な模範解答よ
り、法律論文風な記載で書いたため、弁護士等の法律の専門家が採点したために高得点が取れたのかもしれません。

第3回紛争解決手続代理業務試験問題(PDFファイル)
第3回紛争解決手続代理業務試験(平成19年11月24日実施)の出題の趣旨、厚生労働大臣の合格基準等
第2回(平成18年度)紛争解決手続代理業務試験問題 
第2回紛争解決手続代理業務試験(平成18年11月25日実施)の出題の趣旨、厚生労働大臣の合格基準等
第1回(平成18年度)紛争解決手続代理業務試験問題
第1回紛争解決手続代理業務試験(平成18年6月17日実施)の出題の趣旨、厚生労働大臣の合格基準等

 社会保険労務士になるための試験には、憲法、民法、民事訴訟法等の問題がないために、個別紛争解決に必要な知識
と専門的な解決手法を身につけるために、特別研修が設けられたわけです。
 このような専門的知識と解決手法を身につけた特定社会保険労務士は、個別労使関係トラブルを訴訟になる前に解決で
きる専門職として、皆様のお役に立てると思います。労働関係トラブルは、会社(使用者)と労働者の間で起こる訳ですか
ら、特定社会保険労務士はいずれか一方の立場で解決に臨みます。「特定の知識を持った者が依頼者の信用を得て解決
に臨む」ことになるので、信頼して解決を任せることができます。

 全国社会保険労務士会連合会HPより
   紛争解決手続代理業務の解説

抗生労働省HPの個別紛争解決の概要について(厚生労働省HPより)
 個別労働紛争解決システムの概要
 個別労働紛争の解決の促進のために 
 紛争調整委員会によるあっせん 

 
 関係法令等
個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律
雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律
裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律


特定社会保険労務士に課せられた義務について(社会保険労務士法より) 
第二十二条  社会保険労務士は、国又は地方公共団体の公務員として職務上取り扱つた事件及び仲裁手続により仲裁 人として取り扱つた事件については、その業務を行つてはならない。
2  特定社会保険労務士は、次に掲げる事件については、紛争解決手続代理業務を行つてはならない。ただし、第三号 に掲げる事件については、受任している事件の依頼者が同意した場合は、この限りでない。
一  紛争解決手続代理業務に関するものとして、相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件 
二  紛争解決手続代理業務に関するものとして相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に 基づくと認められるもの
三  紛争解決手続代理業務に関するものとして受任している事件の相手方からの依頼による他の事件
四  開業社会保険労務士の使用人である社会保険労務士又は社会保険労務士法人の社員若しくは使用人である社会 保険労務士としてその業務に従事していた期間内に、その開業社会保険労務士又は社会保険労務士法人が、紛争解決 手続代理業務に関するものとして、相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件であつて、自らこれに関 与したもの 
五  開業社会保険労務士の使用人である社会保険労務士又は社会保険労務士法人の社員若しくは使用人である社会 保険労務士としてその業務に従事していた期間内に、その開業社会保険労務士又は社会保険労務士法人が紛争解決 手続代理業務に関するものとして相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認めら れるものであつて、自らこれに関与したもの 


個別労働紛争解決について





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